インフルエンザ予防接種まだ間に合う?ナースが知っている裏事情。
インフルエンザの予防接種は受けていますか?
医療界では予防接種をしておいた方が、インフルエンザにかかった時に重症化しにくいというのが定説です。
予防接種受けそびれた!
という人のために、クリニック勤務の看護師の私が、ちょっとした裏事情をお話ししたいと思います。
電話での問い合わせでは、在庫がないと説明しているけれど・・・
インフルエンザのワクチン。
去年は培養ミスで生産が追いつかないという事態になっていましたが、今年に関しては、そういう情報は入っていませんので通常通りの生産量のようです。
ですが、私のクリニックでは先週末で在庫がなくなりそうな勢いでした。
予防接種は予約制ではないので、時間内に行けば誰でも(0歳児でも)予防接種を受けられるシステムです。
電話の問い合わせでは、当初このように説明していました。
「もう在庫は残りわずかなので、いらして頂いてももしかしたらなくなっているかもしれません。」
そう答えると大概は
「あと何人分あるんですか?」
という質問があります。
この確認作業が、実は膨大な手間がかかり、受付はパンク寸前。
インフルエンザ予防接種だけではなく、国民健康保険の検診もやっているので、そっちの方も大混雑でバタバタしているからです。
しかも土曜日は家族全員でいらっしゃる方も多く、「あと何人分」と正確に答えてしまうとさらに殺到して、大混乱になりそうな勢いでした。
なので、実はワクチンはまだあるけれど、電話での問い合わせでは「もうワクチンはありません」と答えています。
ワクチンが何人分かすぐに答えられない理由
ワクチンは瓶に入っていて、1つの瓶に対して2人分です。
が、ほんのちょっと薬液が余るので、それをかき集めて3つの瓶から7人分取れる計算です。
でも、2歳以下の子だと薬液が半分の量なので、一概に7人分とは言い切れません。
ワクチンは冷蔵庫保存なのですが、私のクリニックでは冷蔵庫は休憩室にあって、めちゃくちゃ遠い。
なので、保冷バッグに入れて少しずつ処置室に持ってきているため、冷蔵庫にあとどれくらいあるのか把握してないこともあるんですよね。
午前中は検診でバタバタしているので、いちいち確認していたら業務が滞ってしまいます。
受付も看護師も少人数で業務を回しているので、簡単には確認しに行くことができません。
全くこちらの勝手な都合ですが・・・。
ダメ元でも直接行ってみるのも手です。
土曜日は実はワクチンはあるのに、電話の問い合わせでは「ない」と答えてました。
直接来院してくれた人だけが、予防接種を受けることができています。
私のクリニックだったら、あと15人分くらいはあったかな。
予防接種を受けたいのに電話で問い合わせたら、もうないと言われてしまった人は、ダメ元で行ってみたら、ひょっとしたらあるかもしれないので、めげずに行ってみてくださいね。
一見さんは、このような形になっていますが、慢性の病気を抱えていて掛かりつけで通院している人が予防接種できないのは申し訳ないので、実はさらに30人分くらいは裏で確保しています。
その余りをもう少し日にちが経ったら、解放するかもしれません。
追加の入荷はないのか?
薬の問屋さんの話だと、もしかしたら12月に入ったら追加でワクチンが入荷するかもしれない、とのことでした。
でも確定ではないので、未定ですね。