楽野由乃ブログ

ムダな時間と手間をはぶく。持ちすぎないシンプルな暮らしについて書いています。

老眼の悩み。アラフィフからは視力0.6〜0.8が最強な理由。

私は元眼科ナースです。

1000件以上のメガネ処方に関わってきました。

いろんなケースを見ていて思ったのは、老眼が始まるアラフィフからは、視力0.6〜0.8くらいが最強だということ。

その理由をお話ししたいと思います。

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そもそも老眼って何?目はどういう状態になっているの?

近くが見えにくくなっていく老眼。

一体目はどういう状態になっているのでしょうか?

なるべく分かりやすく説明しますね。

目のピントを合わせているのは、水晶体という目の中にあるレンズです。

このレンズは伸縮性に優れています。

近くのものを見るときは、グッと縮んで厚みのある状態でピントを合わせます。

遠くのものを見るときは、レンズが伸びて薄くなった状態でピントを合わせます。

若いうちはこれが問題なくできるのですが、歳を重ねていくとレンズの伸縮性が乏しくなっていくのですね。

グッと縮んで厚みを作る力が弱くなっていくのです。

そのことで近くが見えにくくなった状態が老眼なのです。

 

近視の人が老眼にならないのはウソ。

先ほどお話しした老眼の仕組みで見え方にもろに影響が出てくるのが、メガネやコンタクトを必要としない、いわゆる目の良い状態の人です。

遠くがよく見える人は、ニュートラルな状態で遠くにピントが合いやすい目の人。

近視の人の場合は、遠くはよく見えないかわりに中〜近距離で焦点が合いやすい人。

老眼になると、このピントが合う場所が限定的になっていくのですね。

要は、ピントが遠くにしか合わないか、近くにしか合わないか、という融通が利かない状態になっていくのです。

近視の人はメガネやコンタクトをしない裸眼の状態なら近くは見えても、メガネをかけるなどして遠くがバッチリ見える状態に矯正したら、やはり近くのものは見えにくくなってしまいます。

近視の人は視力0.6 〜0.8くらい見えるメガネが重宝します。

遠くがよく見える代わりに近くが見えにくい、近くがよく見える代わりに遠くが見えにくい、それが老眼です。

だとすると、その中間くらいの0.6〜0.8くらいの視力だったら、ほどほどに遠くが見えて、ほどほどに近くも見えるということになります。

メガネなどで視力1.0以上しっかり遠くが見えるように矯正すると、近くが見えにくくなってしまいますから、何かと不便です。

なのでメガネやコンタクトを作るときは、少し弱めの視力0.7になる位がオススメです。

車の運転免許も両眼で0.7見えれば、免許更新できますしね。

これくらいの視力なら、新聞の文字くらいの大きさは問題なく見ることができるでしょう。

遠近両用のメガネが必要な人

ライフスタイルによっては、しっかり遠くが見えなくては困る人もいると思います。

遠くをしっかり見つつ、資料に目を通さなければならない生活を送っている人は、遠近両用のメガネがあった方が便利ですね。

お裁縫など長時間近くを見ることに集中したい場合は、遠近両用のメガネはお勧めできません。

近くが見えやすいのは下半分で、視野が非常に狭くなるためです。

ただでさえ細かいものを見るのには目が疲労しますから、遠近両用ではない老眼鏡の方が楽に作業ができるでしょう。

おわりに 

最近目がいい人(遠くがしっかり見える人)から、老眼鏡について相談されることがあったので、この記事を書いてみました。

私自身は近視で、裸眼だったらおそらく0.06くらい。

わずか20cmくらいのところでしかピントが合いません。

なのでメガネは必須なのですが、視力0.7くらいの弱い度数に調整しています。

これが一番楽なんです。

私は車の運転はしませんし、遠くはそこそこ見えてれば問題ありません。

スマホも楽に見ることができます。